2. 健康保険のしくみ

 健康保険組合の目的

  私たちが生活をしていくうえで、最も心配なことのひとつ・・・

      “自分自身はもちろん家族のだれかが病気になってしまったら…”         
         “病気やけがをしたときの医療費や生活費の問題”

  このような不時の出費に対する心配は、病気やケガだけではなく、出産や死亡の場合も
  同じことです。

  健康保険は、このような場合に備えて、職場で働いている人たちが普段から収入に応じて保
  険料を出し合い、これに会社(事業主)も負担して、病気、けが、出産、死亡などのときに
  必要な医療や現金を支給してお互いに生活上の不安を少しでもなくしていこうという目的か
  ら生まれた制度です。

 健康保険組合の財政

  健康保険組合は単年度会計で、原則としてその年の支出は、その年の収入でまかなうことに
  なっています。

  【収入】
   健康保険組合の収入の大部分は被保険者と事業主が納める保険料です。そのほかに事務費
   の国庫補助や雑収入などがあります。

  【支出】
   支出のうち、いちばん多いものは、皆さんや家族がお医者さんにかかったときの医療費や
   いろいろな手当金などの保険給付費です。

  このほかに保健事業費、後期高齢者支援金、前期高齢者納付金、退職者給付拠出金、事務所
  費等があります。

 健康保険組合とは

  健康保険の仕事はもともと政府が行うべきものですが、おおむね700人以上の従業員のいる
  事業所あるいは、同業・同種の事業所が集まって3,000人 以上いる場合は、事業主の申請に
  より厚生大臣の許可を受けて、健康保険組合を設立し、保険料徴収、給付などを政府に代わ
  って独自に運営することができます。

  このような形を組合管掌健康保険組合といい、私たちの日産自動車健康保険組合もこれに該
  当します。
  これに対し政府が直接保険者になって、これらの業務を行うものを政府管掌健康保険といい
  ます。

       日産健保のプロファイル

        【名  称】  日産自動車健康保険組合
        【所 在 地】  〒220-0011
                神奈川県横浜市西区高島2丁目6番32号
                横浜東口ウィスポートビル20階
        【健保設立】  1937年8月1日
        【加入状況】  加入会社(事業所)一覧はこちら

 健康保険組合の組織と運営

  健康保険組合は、事業主と被保険者(従業員)によって組織され、事業主の選任による選定
  議員、被保険者のなかから互選された互選議員により、組合の運営を民主的にまた円滑にお
  こなうよう、法律に従って組織づけられています。その組織は次のとおりです。

  〖 組 合 会 〗
   組合の規約、事業計画、予算、決算(財産の処分)など、重要な事項を議決する機関です。
   組合会は事業主が選んだ選定議員と被保険者の選挙によって選ばれた互選議員で構成され、
   その数はそれぞれ同数です。

  〖 理 事 会 〗
   組合会できめたことを実行する執行機関です。理事は組合の役員であり、その半数は選定
   議員の中から、他の半数は互選議員の中からそれぞれ互選で選びます。

  〖 理 事 長 〗
   選定議員から出た理事の中から理事の選挙で選びます。理事長は組合運営の最高責任者で、
   組合を代表します。

  〖 常務理事 〗
   選定議員の中から、理事長の指名により選ばれます。常務理事は、理事長を補佐し、日常
   の運営に要な事項の処理にあたります。

  〖 私たちの組合の組合議員、理事の定数は次のとおりです 〗
   組合会議員  選定議員 21名   互選議員 21名
   理   事  選定理事   7名   互選理事  7名   *任期は、それぞれ3年です。

  〖 監 事 〗
   選定議員、互選議員の中から、それぞれ1名、計2名の監事が選ばれます。監事は、健康保
   険組合の業務が正しく運営されているかどうかを監査する機関です。

 事業としくみ

 

 健康保険組合のしごと

  健保組合の事業は、大きく分けて、保険給付と保健事業の2つがあります。

  【保険の給付】
   皆さんや家族が病気やけがをしたときの医療費(現物給付)や、出産、死亡などの費用を
   支給(現金給付)するもので、法律できめられた法定給付と、組合独自でおこなう付加給
   付とがあります。

  【医療費の請求と支払】
   皆さんや家族が病院(医療機関)にかかったときの医療費は、決められた自己負担を除い
   て支払基金(病院・医療機関の代表窓口)を通して請求されます。健保組合では支払基金
   からの請求内容をチェックし、医療費を支払います。

  【保健事業】
   皆さんや家族の健康を守るために、健保組合がおこなう健康管理事業を総称して保健事業
   といいます。
   健保組合では、保健事業としてレディースドック、歯科健診、人間ドックをおこなってい
   るほか、保養所の運営、けんぽニュースの発行などをおこなっています。また、健保ホー
   ムページの開設による各種情報の徹底を図ります。

  【拠出金の納付】
   健保組合は、全国の70歳以上のお年寄りの医療費のために後期高齢者支援金、前期高齢者
   納付金を国に納付しています。併せて、60歳から70歳未満の全国のサラリーマン退職者の
   医療費のために退職者給付拠出金を負担しています。

  【介護保険料の徴収と納付】
   2000年より新たな事業として、国に代わり介護保険料の徴収と納付と介護保険の利用サポ
   ートを実施しています。